2011年08月08日

“あの人に会いたい”観光

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「どうしたら観光に来てもらえるか?」、「外から客を呼び込めるか?」を考えることは、観光の当事者ならずとも大きな課題でしょう。

振り返って、自分自身が実際どんな動機や目的で外に出かけているのかを考えてみたところ、ひとつのことに気付きました。
イベント、食、施設探訪など、いわゆる観光メニューに該当する動機も多いことは多いのですが、私の場合は「人に会いに行く」という動機がかなりの部分を占めています。
「あの人に会いに行って、話をして、ついでにあそこで食事をして酒の肴を買って・・・」というパターンです。
人に会うことが第一義で、そのついでに相手のいる町やその周辺を観光してくるという形ですね。

もう20年も前の話になりますが、仕事で道央圏のあるキャンプ場を訪ねたことがあります。
最近作られたオートキャンプ場ではなく、広大な野営スペースが真ん中にあり、それを取り囲むようにバンガローが数棟あるベーシックなキャンプ場。
ハイシーズンには大勢のキャンパーが訪れ、大変な賑わいになるとの話でしたが、多くがリピーターで、「キャンプ場の管理人に会いたくて毎年来る」というキャンパーが相当数いるとの話でした。
実際、私自身もここでキャンプをしたことがありますが、管理人の方は感じが良くてキャンプやアウトドアの知識が豊富。近すぎず、遠すぎずの距離感が人を惹き付けるのだろうと感じました。

一方、私の故郷でも、観光案内所でホスピタリティあふれる対応をしている女性がおり、彼女が旅行者の心をつかんでいます。
彼女に会いたくて本州から訪れる観光客の中には、彼女のいるこの町が気に入って、とうとう夫婦で移住してしまった人までいるとか。
移住の例は極端だとしても、「人」の存在は、その町に足を向ける大きな動機になることは間違いなさそうです。

さて、そうであるならば、「あの人に会いたい」という人間のこの欲求をもっと観光に生かすことはできないものでしょうか。
この場合、行く側に「あの人に会いに行ったら歓迎されるだろう」「絶対に迷惑がられることはないだろう」という確信が持てることと、受け入れる側が「どうぞ私に会いに来てください」「歓迎いたします」というメッセージを発していることが重要なポイントになるでしょう。
この条件を満たすような情報の受発信がなされれば、「あの人に会いたい観光」はもっと活性化するのではないでしょうか。

近ごろ話題のFACEBOOKは、個人の素性を明かしつつ、企業や団体としての活用も可能なツールです。
観光協会でも目玉施設でも飲食店でも結構。自分を訪ねてくる人に「歓迎」の意思表示をできるスタッフが、自らの言葉で自身のパーソナリティを明かしつつ、店や施設や町の観光PRをしてくれればちょっと心が動くかもしれません。

気に入った町に「会いたい」と思う人がいれば来訪の動機になるだけでなく、リピートにもつながります。
「会いに来てちょうだい」というメッセージがストレートに伝わり、「行ってみようかな」と心揺さぶられる出会い。
一度にたくさんの観光入込にはつながらないでしょうが、じわじわと効いてくるのではと思うのですが・・・
posted by PI社長 at 10:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記