2020年08月08日

人口増加、第4のパターン

2020年1月1日基準の全国自治体の人口統計が発表されたので、ざっとサーベイをしてみました。
北海道に着目すると、人口が増加したのは道内179市町村中11市町村。
自然増加(出生数−死亡数がプラス)したのは唯一千歳市のみです。
一方、社会増加(転入数−転出数がプラス)となったのは21市町村でした。

これまで、人口が増加する自治体は、
@大都市及びその衛星都市
Aリゾート・観光地域
B企業誘致・企業城下町
の3パターンのいずれかにあてはまり、例外は殆どありませんでした。
新たな産業が興るとか、行政施策が評価されて人口増加に結び付くなど、内発的な要因による人口増加事例はみられなかったわけです。

ところが、今回発表された統計をみると、どうやら第4のパターンが顕在化したようです。
その第4のパターンをいま、「外国人依存型地域」と呼ぶことにしましょう。
この代表的な例が、道北の猿払村です。
猿払村の今年1月1日時点の人口は2,766人ですが、同村は1年前に比べて人口が21人増加しました(自然減1人、社会増22人)。
問題はこの社会増の中身です。同村へは、国内他地域から差引1人が転入し、国外から差引20人が転入しました(その他の転入1名)。

画像3.png
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このように社会増の要因の殆どは国外からの転入によるものです。
猿払村は前記の3パターンのいずれにも該当しません。
ホタテを中心とする水産及び水産加工業が盛んで、技能実習生を中心とする外国人に多くを依存しています。
同様の傾向は、オホーツク地方の雄武町(国外から差引17名が転入、社会増1名)などにもみられます。
今般の新型コロナ禍の中でも度々注目された外国人技能実習生の存在が、自治体の人口動態を大きく左右する存在になっていることが明らかになりました。

パターンAのリゾート・観光地域にも外国人の転入が多く、パターンBの企業城下町にも外国人の転入が認められるので、パターンAやBはCの性格も有しますが、猿払村のように、Cはそれ単独でも成立します。
さて、この第4の人口増加パターン、この先どこまで拡大するでしょうか。
posted by PI社長 at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | WORK